高校サッカー 新人戦 県大会 3回戦

U-18

 あいにくの雨。気温10℃で風もあり寒い。天然芝のサッカー場で観戦席もあるのだが屋根がない。傘を差しながらの試合観戦。雨のサッカー観戦は大変だ。

試合サマリー

前半

 開始早々から相手がボールを保持し押し込まれるシーンが続く。すぐに今まで戦ってきた相手とは2つ3つレベルが高いことが分かる。さすがシード校といった感じだ。自チームはいつものように前線FW陣に素早くパスを供給するが、相手DFの予測・動き出しが速く球際の強さもあり、今までの試合では通っていたがパスが通らずボールを保持できない。

 自陣ペナルティエリアまで押し込まれるが、最終ライン特にセンターバック(以下、CB)を中心にシュートブロックなど粘り強く守備し、何とかゴールを守っていた。運もあり相手シュートがバーやポストに2,3回当たり救われていた。ただ、前半最後のプレー、相手のCKキックから失点。前半は0-1で終了。

後半

 後半立ち上がり5分、ペナルティエリア内で相手を倒したという判定でPK。これが決まり0-2。その後も前半同様、自陣エリアで守備に回る時間が多くなるが、CB中心に最後の所で粘り強く守り追加点は入らない。

 後半30分、相手エリアに侵入しドリブルでかわしたところに相手DFがファウルしPKを獲得。相手GKのファインセーブで失敗しゴールならず。このまま試合終了。0-2。

技術・戦術的分析

攻撃(相手チーム)

 テクニックの部分。相手のパススピードの速さが今までの試合とは違った。正確で速いパスが足元に入る。その分パスを受けた選手に時間ができる。その時間はわずかだがサッカーではその時間が重要だ。ボールを受けた選手が前を向くことができたり、顔を上げて観て判断する時間ができる。DFからするとインターセプトできると思ったが届かない、寄せているが寄せきれないという現象が起こる。この1つ1つのパスの積み重ねが大きな差を生み出し、違いが出てくる。

 またこれも相手チームではあるが、オフの選手のサポートの質が高かった。相手ボランチを経由してそこから縦パスを入れるパターンが多かったが、縦パスが入った後の次のパスを受けるためにオフの選手が素早く動き出しサポートに入っていた。サポートに入る角度と距離がよくオンの選手は安心してプレーできている印象を受けた。サポートに入った選手がボールを受けるとさらに次の選手が動き出す、サイドバック(以下、SB)が長い距離をオーバーラップしボールを受けようとしていた。コレクティブな攻撃をしていた。

守備(自チーム)

 相手の守→攻への切り替えが速いため、守備になった時、相手のマークを捕まえ守備のいい体勢をつくる前にパスを出されていた印象がある。プレスをかけているが距離があるため寄せきれずボールを奪えない。少しの遅れ・ズレが積み重なり、相手に運ばれバイタルまで侵入されていた。ただ、ゴール前ではスライディングなど体を張りゴールを守っていた。相手ドリブルに対しては、簡単に足を出して抜かれるシーンが見受けられピンチを招いていた。

感じたこと・思ったこと

 「パススピード」について。

 パススピードが速いことによるメリットを感じさせてくれた。上記にも書いたが、DFからするとインターセプトできると思ったが届かない、寄せているが寄せきれないという現象が起こる。

 攻撃側のメリットは、出し手はインターセプトされる確率が下がる、狭いスペースでもパスが通る確率が上がる、受け手の選手は受けてからの時間ができる。その時間を使い、前を向いたり、顔を上げて観たり、判断することができる。この1つ1つのパスの積み重ねが大きな差を生み出す。

 自身の指導を振り返ってみる。TR1などのパス&コントロールのトレーニング時に「パスは強くしよう」などコーチングしたりデモでどのくらいの強さなのか基準を示したりしているが、なぜ「パススピードを速くするのか?」その必要性について十分にコーチングできていないような気がする。

 そして今日の相手チームのように選手が「習慣化」できるまで十分にトレーニングできていないと思う。試合中にパスが弱くインターセプトされる現象が良く起きているのであればそういうことだろう。今日の相手は「習慣化」できておりほぼ全員のパススピードが同じように速かった。 U-12年代で「止める・蹴る」の蹴る部分について、速く正確なボールを蹴れるようにトレーニングすることはとても重要だ。今日の試合のように、その後のカテゴリーで違いが出てくるからだ。

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しん

・サッカーをこよなく愛するおやじ
・町クラブのコーチ(コーチ歴7年)
・サッカーC級ライセンス保持(2022年取得)

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