C級ライセンス リフレッシュ研修 講師:池上 正さん ~講義編~ 1/2

C級ライセンス

 C級ライセンス・リフレッシュ研修の実技終了後、休憩をはさみスタジアム内にある会議室で講義が行われた。 テーマは、実技の振り返り、日本と世界の違い、最先端のコーチング事情について、これから私たちにできることの4つであった。

コミュニケーションの重要性

 実技の振り返りでは、まず「コミュニケーションの重要性」について話が合った。「最初のウォーミングアップがそうで、3人でスムーズにノッキング起こさずタイミング合わせてというところ。サッカーはコミュニケーションが大切。うまくいかないときにどうコミュニケーションをとるかがとても重要」とのことだ。

  1つのパスミスをとってもそうだと思うが、出し手のパスがずれてミスになるケースとお互いのタイミング、意思が合わずにミスになるケースがある。自分の指導を振り返ると、これを単純に出し手のテクニック不足で出し手のミスと安易に判断してしまっていることが多いような気がする。実は、受け手のアクションが遅い・足りない、どこに欲しいのか伝え方があいまいだったことが本当の原因であることも多いと思う。そこまで観て子どもたちにコーチングしてあげる必要があると感じた。

コミュニケーション

コレクティブにサッカーを

 続いて「コレクティブにサッカーを」と。日本語に訳すと集団、組織的にとなるが、講師の意味合いとしては、「1人1人ではなく複数で連続して」ということだそうだ。オシム氏もよく「コレクティブ」という言葉を発していたと思う。実技のパス&コントロールの2つ目のトレーニングがそれを意識したものだと思う。3人が連動してパス交換しながら前進しシュートまでもっていくためだ。

 U-12の試合でもワンツーや3人目の動きでパスを受けることができた場合、局面を崩すことができる。相手は対応が遅れたり、完全にマークをはずしてしまうことが多い。DFはそれだけ対応が難しい。自身の指導においても、ただ単にパスを交換する、ボールを保持するのではなく、ゴールを奪うために「コレクティブ」にプレーすることのメリットを子どもたちに伝えながらトレーニングをしていきたいと思う。

コレクティブ

勝ち負けについてはどう考えますか?

 講師から「勝ち負けについてみなさんどう考えますか?」と問いかけがあり、ドイツの事例を紹介してくれた。まずドイツのU-12の練習試合の映像を見せてくれた。球際の激しさ、ゴールした時の喜びや失点した際の悔しがるシーンがクローズアップされた映像であった。そのあと「ドイツの子はすごく勝ち負けにこだわる。背景として、1日に1試合しかできない決まりがある。(1試合の試合時間は長く、子どもたち全員プレーさせる)負けたらその日はそれで終わり。次の試合はない。日本はどうでしょうか?1日何試合もやる。負けても次の試合がある。次の試合で勝てばいいじゃないか?ではなくて今負けた試合はどう考えますか?」と。

 これも本質を突いていると思った。所属チームでは、トレーニングマッチは多い日は3試合やることがある。たくさん試合をやれば、メンバーを入れ替えて全員のプレー時間を一定程度確保できるメリットがある。ただ、往々にして3試合目は集中力が低かったり、勝敗に対する意識やこだわりが薄れてしまう。それが仮に1試合しかなかったらどうだろう?子どもたちも勝負によりこだわり、勝敗を意識したプレーの選択が増えるだろうか?もし増えるのであれば公式戦に役立つことは想像ができる。公式戦であともう1試合はない。

 所属チームでは、できるだけ全員がプレーすることを心掛け実践してきた。そのためになるべくトレーニングマッチを組み、その日の試合数も増やしプレー時間を確保してきた。これはこれでよかったと思っている。全員がプレーできて楽しそうだったからだ。ただ、講義を受けてチーム作りの時期にもよるが、試合数を減らし勝敗にこだわる日も入れたりと工夫してみたい。そして子どもたちのプレーにどんな変化ができるのか観てみたい。

喜び

ついつい長くなってしまったので、続きは次回にします。



・サッカーをこよなく愛するおやじ
・町クラブのコーチ(コーチ歴7年)
・サッカーC級ライセンス保持(2022年取得)

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