高円宮杯 JFA U-15サッカーリーグ2024静岡 3部の2試合を見に行きました。会場は世界的に有名な某自動車メーカーであり、JFLの王座に長年君臨するチームのユースのグランドです。駐車場は広く、トイレは清潔で、クラブハウスがあります。ピッチは広くアップスペースも両ゴール裏に十分に確保され、人工芝はとてもきれいで環境はいいですね。
1試合目
浜松市と島田市のクラブチームの試合を見学しました。両チーム負ければ降格の可能性があるという位置づけの試合でした。それもあってか両チームの選手・ベンチ・スタッフから勝利を目指す姿勢・プレーが随所に見られました。それが見ている側にも伝わってきて見ごたえのある試合でした。
攻撃
攻撃時の「個で局面を打開する力」が違いを生み出していると感じました。特に「ドリブルでの突破、ドリブルで運ぶスキル」ですね。
それをよく感じたのは、守→攻への切り替え時です。切り替えの瞬間は、前方にスペースがある、あるいはパスコースがない、サポートがなく状況が良くない場合など様々な状況があります。
オンの選手がスペースを観て・判断してドリブルで突破または前進できる、あるいはプレスを受けながらもドリブルで運びながら時間をつくり、その間にオフの選手が動き出し複数で連動してプレーできる。その場合は、チーム全体で前進でき相手ゴールに近づくことができてました。
逆に奪った後、オンの選手が前方にスペースがあるのに前進しない、プレスを受けた際にブロックしながら運べない、止まってしまう、あるいはバックパスの選択が多い。そうなるとチームとして前進できなかったり、いったん下げてからロングフィードといった単調な攻撃が多くり、ゴールに迫るシーンはなかなか作れなかった印象です。
守備
2つ印象に残ったことがありました。
1つ目は「コーチング」です。浜松市のチームのセンターバックの選手のコーチングが効果的だと感じました。攻撃時の選手に対するコーチングが明確でした。
例えば、味方にボールが渡るタイミングでその次にパスを受けることができそうな選手を探し「○○がフリーだぞ」と常々コーチングしていました。味方もその声で顔が上がったり、その声を頼りにプレーしているのが分かりました。その他、味方がチャレンジした場合は称えたり、緩慢なプレーに対しては叱咤・激励し、チームを鼓舞していました。こういう選手は頼りになりますね。
2つ目は「ヘディング」です。U-15年代になるとキック力がつき、ロングボールが増えます。U-12年代の試合より格段にヘディングのスキルが必要になります。この強さが全体を通して少なからず試合に影響を及ぼしていると感じました。
例えば、DF陣がヘディングで跳ね返すことができると自陣深くまで押し込まれない、FW陣がヘディングで競り勝ちセカンドボールを拾い相手エリアで攻撃することができる、などです。ヘディングが弱いとその逆ですね。
プレーの原則
C級ライセンス受講時に学んだ「プレーの原則」です。「目的を達成するために狙いを持ったプレーが必要であり、より効果的にプレーするために原則がある」。
攻撃の原則は5つありますが、まず「突破」ですよね。ドリブルで突破するのか、コンビネーションで突破するのか、ロングパスで突破するのか、いろいろあると思います。今日は突破の中でも「ドリブルでの突破、前進」がいかに有効か再認識させてもらいました。
まとめ
冒頭でも書いた通り、両チーム負ければ降格の可能性があるという試合。緊張感があり、勝利を目指す姿勢が伝わってきました。試合後、勝者は歓喜、敗者は涙を流していました。
若い選手がひたむきにプレーしている姿を観ると心に響きますね。いい試合を観させてもらいました。次回は2試合目のJFLのユースチーム VS 静岡県中部の強豪校のジュニアユースの試合を記事にしたいと思います。
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